前回、全体的な課題について述べましたが、今回は業務機能別にみた課題について述べていきたいと思います。
業務機能としては一般的な製造業のオペレーションに合わせて考えていきます。営業、設計、購買、製造、サービスという流れです。原価管理、マーケッテイング、製品開発はこの流れの中で取り込んでいくことになります。もちろん、対策段階では別々に取り扱っていくことになります。
1.営業について
1-1.営業スキル
概要でも述べさせて頂きましたが、引合いでも売り込みにおける場合でも同じですが、折衝する顧客の相手が生産技術者、製品開発担当者になりますので、自社の製品仕様や特徴だけでなく製品によってどんな製品ができるのか利用されているのか?顧客の置かれている市場でどんな付加価値を生むことができるのかを理解しておくことが必要となります。
1-2.デモンストレーション
製品単価も高いので顧客もそう簡単に購入するという訳にはいきませんよね。特に顧客にとって新規の製造技術であったならばどうしても製品評価の為にその製品を使用して試作品を製作し評価することが必要になってきます。
もちろん、この試作品評価の為には最新鋭の装置を常に揃えておくことが必要となります。古い装置では逆に顧客の評価が下がってしまいますから、モデルチェンジ毎に最新鋭機を設置するのはキャッシュの面で負担が大きくなりますが、逆に全く新規のものを顧客にそのまま販売して逆に人質になることを考えると安上がりになるかもしれません。
何故なら、最新鋭機が社内にあるのですから不具合の検証も早くすることが可能です。
1-3.見積
引合いや顧客評価が終了したならば当然見積ということになりますが、この見積の精度が問題となります。往々にして毎回受注設計生産をしている企業ではBOM(部品構成表)がまともに作られてなかったり、あったとしても設計者個人毎にその構成方法が異なっており、どのデータを使えば良いのか判らないということになってしまいます。
更に問題なのは見積しようとしても顧客要求仕様の変更が多くて何時仕様が確定するのか不明であるということです。場合によってというか、ほとんどかもしれませんが納入時期や顧客への引渡し時期が確定していても合意した発注金額がなく内示書でずっと動いていって検収直前で価格が決まるということもありえます。要は受注時点というのが曖昧であるということです。海外への販売は価格が決まらないと輸出ドキュメントが作成できないので、価格は決まりますが、仕様については決まらないことは変わりません。
したがって、仕様変更の都度直ぐ見積書を提示できなければ、仕様変更を諦めてもらうこともできませんので、この期間を短縮できなければ赤字の垂れ流しになりかねません。
もちろん、価格折衝の時間も必要ですよね。
1-4.納期回答
また受注?してもその工程の進捗が見えづらいということ多く発生します。まずのネックは設計工程ですが、これは設計の課題に譲ります。設計が終了したとしても前記のように顧客の要求仕様変更に対応して設計が更に追加変更されますので、製造途中でその追加変更部品の入荷待ちの為に停止したり、設計ミスで作り直しが発生したり目の前に製造仕掛品があっても判らないということ多い状態となります。(これも詳しくは製造の課題で述べさせて頂きます。)
という状態の為、営業が顧客から納期の確認問合せや前倒しや延期要請があっても回答できないということが発生します。なにせ、工場でさへ判らないのですから営業が判るわけありません。
1-5.営業担当者のモチベーション維持
製品の売価が高額の為、どうしても担当者レベルでは受注折衝は終了せずに自社の役員や場合によっては社長が最終交渉をすることになってきます。したがって、営業担当者の役割が顧客との折衝だけでなく社内への根回しに時間が取られてしまい、顧客訪問する時間より社内で折衝する時間のほうが増えてきてしまうということになってしまい。モチベーションをどう維持させるかが問題となってきます。トップ方針で赤字受注をしてしまったり逆に取りたかった受注を断るということもでてきます。
営業での課題は他にも色々ありますが、疲れてきたので今日のところはこれまで。
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