2008年7月15日火曜日

資材調達でのコストダウン(番外)調達部門の改善、改革

資材調達でのコストダウンについて概念を今まで説明してきました。実際的な中味についてはコンサルティングでの実践にて経験して頂きたいと思います。
 ところで、この番外編では調達部門の人材に着目して改善、改革について述べたいと思います。
今まで述べてきましたようなことを調達戦略の立案から調達先への折衝、評価としての仕入先評価指標や調達性能指標で進捗管理を実施していくことになります。
 調達性能指標でもちろん調達部門を構成する人材にまで着目することになりますが、あくまで結果指標です。
1.組織構造変革
 調達戦略を実現する為の組織能力をあるべき姿に合わせてコストのほとんどを決める開発・設計部門との連携が図れる構造にシフトしなければなりません。
 現時点では見積作業、納期進捗、欠品対策、品質課題といったオペレーション業務にほとんど工数を割いているのが現状であると思われます。これを今まで述べてきた活動に基づいて活動することによって調達部門の組織構造を見直しし、原価企画を中心とした調達業務に変革していくことになるはずです。
2.調達要員のスキル改善
 組織構造が変わり、原価企画を中心とした業務となると、調達要員に求められるスキルも当然変わってきます。すなわち、調達原価を判断できる能力(コストテーブルや調達する物がどんな工程でどんな流通経路をとって生産されているかなど)が必要となってきます。
 したがって、設計部門や開発部門などからの要員シフトや育成が必要となってくるはずですね。
 従来のように、デモシカ先生ならぬデモシカ資材要員では役不足ですので、調達部門の長をCPO(Chief Procurment Officer)として強力な人材を配置するだけでなく、構成要員も社内の有能な人材をシフトさせることが必要となってきます。

 ということで資材調達でのコストダウンはひとまず終了し、次回からは別途異なるテーマで楽しく進めたいと思います。

2008年7月14日月曜日

資材調達によるコストダウン(第15回)調達性能指標

今までの調達戦略、調達市場、調達モデル、調達戦術、調達折衝技術などはコストダウンの為の調達部門の機軸となるべきものでした。
 これに対して調達性能指標というのはコストダウンをはじめとした調達活動の結果指標もしくは進捗管理指標となるものです。
1.調達性能指標の目的と使い方
 この調達性能指標により調達部門の経営目標への寄与度だけでなく、最終的には調達部門を構成する要員の業務評価指標ともなってきます。
 仕入先を仕入先管理指標で継続的に評価することも重要ですが、調達部門を構成する要員の人材管理も継続的な活動では重要となります。
2.調達性能指標の内容について
 コストダウンについてはもちろんですが、QCDEの4つを分解すると次のような内容となるはずです。
あくまで一例です。
 1)Q品質
   受入検査での不良率、品質原因による生産ライン停止件数、停止時間、製品組込後の調達原因による不具合発生件数
 2)コスト
   生産高に対する調達金額低減率、分類別調達コスト低減率
 3)納期
   要求納期遵守率、分類別納期短縮率、納期遅延による生産ライン停止件数、停止時間
 4)環境
   受入検査での環境性能チェック不良率、製品組込後の環境課題発生件数

以上の内容となりますが、注意しなければならないことは業界別に調達性能指標のベンチマークがあるかといったらありません。
 したがって、他の会社の値がもし入手できたとしても個々の企業にとっては参考とならないということです。自社を客観的に管理する為の指標だと思うことです。率に換算すればそれは他の企業と比較はできますが、加工すればするほど自社の独自性が薄くなり訳が判らなくなります。
 自社の絶対値として経年でおっかけて改善されているのかどうかを評価すべきです。

 それでは、次回は完全にコストダウンのテーマから外れますが、調達部門の改善、改革に関することを述べさせて頂きます。

2008年7月13日日曜日

資材調達によるコストダウン(第14回)仕入先評価指標

折衝技術に引き続いて仕入先評価指標について述べますね。
1.仕入先評価指標の構成
 主な評価項目については次の内容になると思います。
 ①仕入先財務評価
 ②仕入先経営トップ評価
 ③仕入先生産設備評価
 ④仕入先コスト評価
 ⑤仕入先品質評価
 ⑥仕入先納期評価
 ⑦仕入先提案能力評価
2.仕入先評価指標に使い方
  現状として仕入先だけでなく自社の生産方法や製品構成はめまぐるしく変わりますのでその評価指標項目については2~3年の単位で変更していくことが必要となります。
  指標で評価した結果については継続的に管理しなければ意味がありませんが、調達モデルと別に管理しなくても同じレベルで管理すれば良いと思います。
3.評価指標作成の目的
  まず第一は調達モデルを作成することですし、次には仕入先との折衝に使うことです。
もちろん、その折衝結果を更新し最新のものにしていくことが必要です。

 それでは次回は調達性能評価指標について述べたいと思います。