2009年1月6日火曜日

受注設計生産型製造業の付加価値アップ(第16回)調達管理

年末調整や初年度の決算処理(現在進行中)や雑誌の原稿執筆であっという間に年を越してしまいました。工程管理に引き続き調達管理でのポイントについて述べていきたいと思います。
1.予算管理
 調達費用はそのまま企業からキャッシュとして出て行くものです。当然、売価に対応してあるべき調達費用は決まってきます。少なくとも、調達費用が売価を越えてしまえば、企業は限界利益さへ出せなくなってしまいます。
 現在、世界的な不況下にありますので、数少ない商戦で競合企業に対して勝ち残る為にはコスト競争能力を鍛えるしかありません。予算管理で如何に利益を確保するかが、今まで以上に重要となってきます。直前までの原材料高もこの不況と円高で調達有利になっているのですからこの機会を十分に活かすことが必要です。

2.調達市場管理
 予算管理だけでは長期的なコスト競争力の維持はできません。既にこのブログでの資材調達でのコストダウンで述べさせて頂きましたが、量産品のように繰り返し生産するものと同様に調達市場管理は重要です。どうしても生産の変動に合わせて調達先を開発しては取りやめたりの繰り返しをしていると、焼畑農業のようになってしまいます。
 すなわち、安定的な調達ができなくなるということですね。仕入先にも体力をつけてもらってVE,VA提案をして自社へのコスト低減に協力できるように指導することが必要です。受注設計生産型企業の多くは組み立て型の製造業で自社で加工設備をもっているところが少ないのですから、如何に安く安定的に調達できるように自社の調達市場を育成できるかが、コストの継続的な低減能力を保つ為のポイントとなります。
 量産品と異なり調達モデルによる調達については同一部品の調達量や調達機会数が少ない為、受注設計生産型製造業には適合性が低い為、案件単位での予算管理に重きを置いたほうが良いと思われます。

3.部品構成管理から上流管理へ
 量産品と異なり受注設計生産型製造業では毎回調達するものが異なっています。設計変更というよりも、設計する品番そのものが異なっています。設計での問題となりますが、受注設計生産型での設計では部品表や図面だけで部品構成表を作ることが少ないのが課題です。
 部品構成表を作成することによりそれを再利用することが可能なのですが、これを作成していないが為に図面違いでほとんど同じ仕様のものを高く購入することが非常に多く発生しています。
 これを防ぐ為に調達部門も設計出身者を異動させて部品構成そのものをチェックし、無駄な図面購入となっていないかをチェックする必要ができてきます。
 要は、調達部門は積極的に設計部門に入りこみ上流でコストを抑えるという活動をしなければならないということになります。量産品と異なり繰り返し性は低いのですが、設計部門の責任とせずに設計部門と協調して無駄な設計によるコスト増大を如何に抑えていくかというのが、資材調達部門の役割となるはずです。

 新年早々調達管理でしたが、次回はアフターサービス管理を述べたいと思います。

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