サービス産業の生産性向上について7月から9月にかけてお話させて頂きましたが、その詳細の展開はやはり実地コンサルの場に譲るとして、製造業の中で受注設計生産型製造業の付加価値アップについて述べさせて頂きたいと考えます。
さしあたって、本編に入る前にちょっと概説を述べさせて頂きたいと思います。
昔から(ひょっとして明治維新以降からの)殖産産業施策として、加工業としての製造業が日本の産業政策の中心であったと思われます。
当初、日本産の原材料を元に加工した絹織物などの工業製品を海外で販売することにより収入を得ることによる国民所得の向上からスタートしました。更に、海外から輸入した石炭、鉄鉱石などの原材料を元に加工して鉄鋼、造船、化学、自動車などの製品を輸出することにより国民所得の向上が図られましたが、これは第二次世界大戦の敗戦という中断をはさんで1980年代まで継続されてきたといえるでしょう。
いずれにしても日本の成長は製造業の成長と共にあったといえますね。製造業はこの成長過程の中で従業員に利益を還元し、日本はアメリカに次ぐ裕福な国家となり得ました。
しかしながら、1990年代にバブル崩壊を期にその日本を支えてきた製造業は海外に生産を移転し、製造業に携わる企業の利益のほとんどを海外で稼ぐということになってしまいました。
このことにより、日本政府はあわててGDP比率で約70%を占めるサービス産業の育成に力を入れ始めましたし、地産地消ということで農林水産業の底上げを図り始めましたね。
といっても製造業が日本の人口を支える基幹産業であることは事実ですし、サービス産業の成長により人口も支えられる状況になるまでは製造業を見捨てるということはできないはずです。
ここで日本に残っている製造業を考えてみますと自動車の関連産業を除いて従業員を抱えて大量生産している製造業というのはほとんど残っていませんね。購入された製品の裏をひっくり返して製造国を見ると、ほとんどMADE IN CHINAなのですから。
ということで残っているのは少品種少量生産の製造業、一般消費者というマスマーケットを対象としていない企業になります。
この少品種少量生産の企業のなかでも多種多様ですが、今回はこの中で最終顧客に製品を提供している受注設計生産型の製造業に着目してその付加価値向上について述べていきたいと思います。

0 コメント:
コメントを投稿