2009年12月31日木曜日
一流であること
ブログ更新を最低週に1回を目指していたのですが、どんどん遅くなって11月から月に1回となっています。おまけにテーマも間隔が開いてしまいましたので、前回何をアップしたのか記憶に定かでないという状況です。
ところで反省を兼ねて今年は「一流であること」で閉めたいと思います。
一流を目指すということは目標を高く上げ続けるということです。
事業仕分けで日本のスーパーコンピューターが何故世界一でなければならないか?ということが話題になりましたが、企業にしても個人としても世界一、一流を目指すことに意義があることを忘れてはなりません。
中途半端な目標設定では逆効果になります。覚えられているかどうかしれませんが、自動車メーカーであるマツダがダントツ3位戦略をとって大きく業績が悪化しフォードに救済されたのがその例です。
一流であること、しかもその一流を二つ以上の分野、事業領域で実現することを掲げて努力することこそがこれからの日本、日本人がグローバル化の中で取り組んでいくことではないでしょうか?
明治維新で日本だけが先行リードしましたが、その後韓国、中国、BRICSと更に最貧国であったアフリカ諸国が本格的に産業維新の時期を迎えています。
過去の栄光にしがみついているのではなく、今後様々な分野で一流であり続けることが必要なのではないでしょうか?
自省を兼ねて今年はこれで、来年に再見!!
2009年11月29日日曜日
どのビジネスモデルが生き残れるか?(その5)
この極端な円高の環境では日本企業の輸出ビジネスが成り立たなくなってきてしまいます。もはや、ビジネスモデルを変更しなければ生き残れなくなっています。日本は明治以降元々原料を輸入して加工で付加価値を付けて輸出して利益を享受していたわけですが、これが成立しなくなってきているということです。
もはや、企業と国家は別物とするしかないのですが、そうすると日本での雇用の確保を止めて企業を海外に移転するということになってしまいます。
多国籍企業というのではなく船舶のように海外に籍を置いてコストの安い国で生産し、売れる国で販売するという無国籍企業形態をとることになります。
しかし、これでは日本は衰退する一方になってしまいます。高齢化により益々人口は減り若い世代は高齢者の年金を支える為に借金返済の為に働くだけになります。しかも、雇用が少ないのですから収入は減る一方です。
白州次郎さんは駄目な産業はつぶしてしまえ!と言われていましたが、今ほとんどの産業が駄目になってしまっています。アメリカのように製造業から金融を含めたサービス産業で国を維持できる(最近はこれも厳しくなっていますが)ようにはいかないと思います。
事業仕分けという内弁慶なことが世間を賑わしていますが、産業を興すことへの議論が見当たらないのは何故でしょうか?
2009年10月18日日曜日
どのビジネスモデルが生き残れるか?(その4)
最近、前原国土交通大臣の羽田空港のハブ化が話題になりましたが、この問題については銃数年来の課題が表面にでてきただけですね。
シンガポールのチャンギ空港がハブ空港として稼動してから、成田空港のハブ機能の劣位化ははなはだしく、韓国のインチョン空港にとどめをさされてしまったのが現実です。
製造業の中国シフトに始まって中国の国力向上と購買能力、生産能力が強大となり日本のGDPを追い越すのが目前になっても、成田空港の24時間稼動ができないだけでなく滑走路が2本しかない現状ではどうしようもないのが現状です。
物流という大きな流れもやはり量を制することが重要です。成田、羽田、関空、名古屋とバラバラで大都市に直結して国内線に接続できなければ空港としての価値は低いといえます。特に飛行機による移動というのは人・物を問わず時間短縮することが付加価値ですからね。
韓国政府のFTA交渉なども合わせて最近の施策は強引な点も多々ありますが、日本よりも重点志向がはっきりしています。そして重点分野には徹底的に資本を集中させ量で他社に追いつけないようにしています。金融危機で大きな痛みを受けた韓国政府ですが、経済と市場動向をにらみながらビジネスライクに割り切った政策で現在の難局を乗り切ろうとしています。
今回は脱線しましたが、次回は本筋に戻りたいと考えていますが、研修テキストの作成が続くこともあって次はいつになることやら、年内にこのシリーズを終えるのは難しそうです。
2009年9月22日火曜日
どのビジネスモデルが生き残れるか?(その3)
すなわち、フォード生産方式では車種をT型フォードに限定して専用設備による大量生産をおこないコストダウンを図ることにより自動車を庶民の手に入る価格に押し下げました。
台湾メーカーによるネットパソコンはこの大量生産によるコストダウンという点では共通するものです。
なるほどフォードの生産は米国という一国に留まるもので、台湾
の場合は全世界でのグローバル生産拠点ということで規模で上回るということで異なりますが根っこは共通するものです。
基幹部品が大量生産され、品質が安定してくるとその部品を組立て完成される製品というのは極端にいうと建屋と人員さえ要れば誰にでもできるものとなってしまいます。
このような状態になった時には量による価格支配力が大きくなる為、米国での新規液晶テレビメーカーの登場や中国における各種家電製品のコストダウンによる市場支配メーカーの様変わりとなってきます。もはや、日本の総合電機メーカーの弱体化は決定的です。市場を絞って大量設備投資をしていかなければ勝ち残れません。
三洋電機における電池事業、日立、東芝の重電事業など世界に負けない事業はたくさんあります。しかしながら、市場は既に米国、欧州、日本が作り出しているものではなく中国、インドを踏まえたグローバルでの視点での事業再構築をしなければ生き残りは図れません。
半導体事業、液晶事業など過去日本の事業の中心となった事業は設備投資の遅れと金額の少なさであっという間に韓国や台湾の後塵をかぶって見る影もありません。早めに企業統合をおこなったり、中心となる事業以外は相互に事業交換していれば今日現在生き残っていたかもしれません。
米国相手に儲かっていた成功経験をもとに事業の見直しをしたこなかったつけがきています。例えばNECはどこへいったのでしょうか?昨今は自社の事業を切り売りするだけに留まって、どこの事業分野に生き残りをかけているのかサッパリ見えなくなってしまいました。
今回は日本の製造業特に家電事業に対する愚痴になってしまいましたが、次回はちょっと整理していきたいと考えますね。
2009年9月13日日曜日
どのビジネスモデルが生き残れるのか?(その2)
台湾のパソコンメーカーがミニノートという新たなパソコン市場で従来のパソコン市場を切り崩したわけですがその背景と戦略を考えてみましょう。
1.パソコンの使用ニーズの変化
ブロードバンドの拡大によってパソコンが単体の機器として使われるよりも、ネット上の端末として使われるように変化してきました。すなわち、メールによる情報交換ツールとして、情報検索のツールとして使用されることが多くなってきているということです。実際に会社に出勤してもしくは自宅に帰ってパソコンを立ち上げて使っている時間をカウントしている時間を考えてください。
私の子供(大学生)はテレビを見ずにYOU-TUBEで音楽や映像を見ている時間がかなりを占めていますから、特に携帯電話でネットにアクセスすることが多い若年層ではパソコンや携帯電話よりも画面が大きいツールとしての存在感を持っていないでしょう。
2.マイクロソフトの失敗
マイクロソフトがウインドウズ・ビスタで不評を買いましたね。メモリーを馬鹿食いし、ノートパソコンではバッテリーの使用時間が短くなるし、このOSの変更は特にビジネスユースで不評となり、私も購入したパソコンもXPに半日かけてダウングレードしたぐらいです。
これによりビスタへの切り替え需要が発生ずることなくXPのサービス延長(もっともミニノートが爆発的に売れたということもあり)せざるを得なくなったということですね。
3.台湾が世界のパソコン基板の主生産
最後に台湾のメーカーが世界のパソコンDELLやHP,日本のメーカーのパソコンの基板の生産が集約していたことです。すなわち、DELLを始めとしてパソコンメーカーがコストダウンをする為に、選んだ基板の外注先メーカーが台湾メーカーであったということです。
コストダウンはやはりまとめ買いという強い購買力によるものが大きいし、量を作ることにより生産効率は改善できますから経費も安くできるということです。この結果、台湾メーカーが世界で最も安く基板を作ることができたわけです。
ただし、完成品とするには液晶、ハードデイスク、外部記憶装置、OS、バッテリーが必要ですね。
4.台湾パソコンメーカーの戦略
以上のように3つのパソコンを取り巻く環境変化を正確にとらえ台湾メーカーがとった戦略は従来のパソコンであった常識を捨てたということです。
すなわち、ハードデイスクはSSDというメモリーに置き換え、外部記録装置は全て外しUSB端子のみ確保し、カードスロットさえ外し、モデムも外しました。基本的に有線もしくは無線LANを使ってネット環境に接続する機器専用機としたのです。
更にコストダウンとしては(今は変わりましたが)液晶はカーナビ用の液晶を使っていました。
OSはもちろんXPです。
ということでパソコン市場を明らかに台湾メーカーは変えてしまったのです。
それでは次回へ。
2009年9月6日日曜日
止めるということ
8月の投稿から研修や仕事で土日に十分考える時間がなかったのでブログに投稿できませんでした。
「継続は力なり」なのですが、一旦中断もしくは停止してしまうと書くのに時間がかかるので、今回は初めてメールによる投稿でチャレンジしてみます。
ところで、今回は「止めるということ」を考えてみます。今朝(9月6日のTBS系列「がっちり
マンデー」(本番組はマーケッテイングを考えるうえで結構役に立つので結構観ています)にカプコン社の開発の仕組みを拝見することができましたが、ゲームソフトの開発責任者が「如何に開発を止めるかの判断をすることが重要である。すなわち、もう少し、もう少しと頑張っているうちに開発費用がかさみ失敗した時の費用が大きくなる。」云々のことをテレビの出演者の言葉と合わせて伺えました。
たとえば、パチンコや競馬で負けが込む場合はだいたいこんな風にお金をつぎ込んで大損ということになりますよね。(私はパチンコや競馬は時間がもったいないのでしませんが)
これは開発でもそうですが品質トラブルの問題解決も同じように「止める」ということが重要です。
品質トラブルの場合は品質トラブルを解決しないという意味ではありません。ありません。
品質トラブルというのは開発と違っていつから始めるということが受動的にいつ発生するか判らないというのが特徴です。
ややもすると小手先な手段で対応していき、解決できないのに時間だけがどんどん経過して、流出費用(=損失)が膨大に発生することまでに至ります。
特に、資金力の乏しい中小企業やベンチャー企業では品質問題の分析ができない人が多い為に、この見極めが難しいのが現状だと思います。
しかしながら、このような品質トラブルがおこることを想定して、解決までの時間や投入した費用などで一旦歯止めをしておくことで十分効果があります。すなわち、この歯止めを越えた段階で「止める」ということです。
この止めた段階で冷静に分析する時間をとって衆知を集め、今までやってきた対策は効果があったのかなかったのか?何故、とった対策が有効でなかったのかを分析し、反省することによって新たなステップに踏み出せるはずです。(社内に品質管理者がいなくても、冷静に分析するだけで十分効果があります。)
緊急雇用対策で様々な研修をされている中小企業者が多いと思いますが、自社の実例をもとに
品質トラブル対応を見直されたらどうでしょうか?
2009年8月2日日曜日
コストとプライスからの考察(その10)
1.プライスは誰が決めるのか?
プライスは顧客がハードもしくはサービスに対して支払われる代価となります。コストが主に提供する側の費用となるのに対して、プライスは市場が決めるものになります。
イオンやヨーカドのような大手スーパーの生鮮販売品のプライスを見ると、一般消費者が手にする価格を水準においています。例えば、国内のレタスが気象変動により不作で価格が上昇して一定価格を超える段階になると韓国からの輸入品に切り替えて一定価格を保つようにしています。
大手スーパーのように購買力があり調達先を簡単にスイッチできるような場合はプライスを決定する市場は大手スーパーになります。
ところが顧客といっても特定の富裕層が購入する場合や趣味に関する商品サービスの場合はこの大手スーパーが提供する商品サービスに満足しきれないことが多い為、価格は大手スーパーのような供給者が決められません。
この点で価格を商品サービスを提供する提供者が価格を設定できる可能性がでてきます。最近では宮崎県の完熟マンゴーや北海道の生キャラメルなどがありますね。顧客である消費者が商品があればどんなに高い価格でも購入してしまいます。
この場合提供者の提供する価格よりネットでのオークション価格のほうが高くなっていますね。
このように市場によって価格を誰が決定するのかは大きく変わってきますし、時間の推移によってどんどん価格決定者が変わってきますので、これを見誤るととんでもない目に合ってしまいます。
それではまた次回!
2009年7月26日日曜日
コストとプライスからの考察(その9)
掃除機の例からすると塵埃を集める機能は何かそれを実機を分解しながら確認していくことになります。機能が個々の目に見える「物」と完全に合致する訳ではありませんが、イメージは判りますね。
例えば、掃除機の先端のブラシ、ほこりをたたき出す為の駆動ブラシ、ホース、筒などが塵埃を集める機能の一部です。これをパーツの点数や形状を確認しながらこの機能を構成する原価を算出していくことになります。
また、美容院におけるサービスも同様に分解していくことができます。掃除機というハードがありませんので行動そのものを分解することになります。
例えば、調髪という機能は顧客の頭の形状と髪の毛の流れを確認するという作業、顧客の要求仕様の確認(長め、短めのカット、前髪をふわっとさせたいなど)作業などに作業を分解してコストを算出していくことになります。
このTear Downで重要なことをただ機能要素に分解してコスト構造を把握するのではなく、目的と機能の階層構造の関係を理解しながら原点指向で何が重要な構成要素であるか?無駄は何か?省くことができるものは何かということを考えるということです。
更に重要なことは顧客にとって何が重要であるか?ということです。目的を果たす機能としては無駄かもしれないが、顧客にとって重要な要素を省いてしまうと逆の効果になってしまうからです。特に、サービス業での顧客とのサービスで効率性を追い求めていくと失敗する原因になってしまいます。
それではまた次回!
2009年7月20日月曜日
コストとプライスからの考察(その8)
1.目的について
掃除機は部屋(今回は限定します)の塵埃を集め、その塵埃を捨てるようにすることが、掃除機を購入する消費者の購入目的となります。この目的を明確にすることで掃除機の機能が決まりその価値も決まってくることになります。
以前に掃除機が使われないで休んでいる時間が多い為、このことに着目して使用しないときにはカバーをかけて椅子代わりにする掃除機が製造販売されたこともあります。
そこで、この目的を充足する為に掃除機の機能が求められることになります。
2.機能について
掃除機の機能を考えるとまず埃を集めるという機能が必要となりますし、次にこの集めた埃を蓄えるという機能が必要となります。イメージ的に考えると集めるという機能が「箒」になりますし、蓄えるという機能が「塵取り」となります。
次に、この集めるということを目的として機能を考えることになります。集める為には「箒」のようにシュロや竹などで埃をとらえて掃き寄せることが必要となります。この場合、シュロや竹の密度や細さなどに左右されるだけでなく目で見える大きな埃しか集めることができません。
したがって、その他の手段として掃除機の主流となっているのが空気の流れを起こして埃を引き剥がしていることになります。
この空気の流れを作ることを目的として空気の圧力差を生じさせる為の手段としてポンプが必要とされますね。
ここでやっと掃除機のポンプが必要となってきます。皆さんはモーターと思われていますが、実はポンプの機能を果たす為にモーターが使われているだけなのです。本来であればガソリンエンジンの掃除機があっても良いわけですが、この機能を実現する為にコスト的な面、取扱の面(ガソリンを使うこと)、騒音の面などで電気モーターに比較してほとんど選択されなかったからです。
このように、製品として消費者が要求する為に必要な目的を達成する為に必要な機能を要素レベルで分解して、それを達成する為に必要な機能を検討していくと必要となる構成要素もコスト構造も判ってきますね。
それでは、また次回
2009年7月12日日曜日
コストとプライスからの考察(その7)
機能価値というのは顧客にとって商品やサービスを評価するうえでの重要な指標ではあり顧客視点に基づく価値ではあったのですが、どうしても企業側のアウトプット視点の価値判断となる傾向でした。
この点で敢えて本コラムでは期待価値と機能価値を分けて考えてきました。
それでは、機能価値についてサクッと考えてみましょう。
1.機能価値とはなんだろうか?
機能価値というのはサービスというより商品もしくは製品がそれを使用する顧客が得られる価値のことになります。
例えば、掃除機という製品について考えてみると顧客が部屋もしくは会議室の塵埃を吸い取りきれいにするという価値を得られるわけですね。ただし、掃除機といっても業務用の大型の掃除機から電池で動く小型のものまで種類がたくさんありますし、部屋や会議室などの掃除をする対象物も色々ですし、きれいというレベルもマチマチですね。
重要なのはこの機能価値というのは製品や商品を作る事業者側ではなく、それを使う顧客側の価値であるということです。顧客はこの価値に見合った費用で購入することになります。
2.機能価値のコストは何か?
期待価値ではコストについて記述しませんでしたが、機能価値についてはコストを外して考えることはできません。
商品もしくはサービスを実現するにはその構成要素であるコストが重要な要素になります。医薬品を考えると医薬品そのもののコストはパッケージが最も高い原価になるかもしれませんが、原価の捉え方をみると開発コストが大きなシェアを占めることになりますね。
ということで次回は機能価値の定義について深堀してみましょう。
2009年7月8日水曜日
コストとプライスからの考察(その6)
1.全ての顧客に対応しなくても良い
東京デイズニーランドのように全ての来場者に対して期待価値を常に上回る必要はありません。逆に一般的な事業者ではコスト的にもできないはずです。ただし、顧客をセグメント化して早い段階から絞り込むことは危険ですから、時間をかけて対象とする顧客を絞り込んで期待価値を上回る対策を実施することが必要です。
思いがけない顧客に受けたもしくは狙った顧客に受けなかったなどということは常に発生するものです。(例えば、三菱自動車の小型自動車「ⅰ(アイ)」は当初若い女性をターゲットとしてカラーバリエーションを揃えたのですが、実際に良く売れたのは中年のおっさんでしたね。
2.完璧を目指さない
顧客はレベルが期待価値があがればあがるほど、どんどん要求する価値が上がってきてしまいますし飽きがきてしまいます。場合によってはそのままに留まることのほうが顧客の満足を得られるということもあります。
また、商品というハードの場合であれば顧客から次回のモデルチェンジやシリーズのラインナップとして意見を求める(もしくは提案がされる)ということになりますし、サービスの場合であれば顧客にサービスを提供する場で不備が発生してもその不備に対する対応で顧客からの満足感を得られる場合もあります。
完璧でないからこそ顧客と事業者もしくは従業員との間のコミュニケーションが成立し、相互に商品やサービスを継続的に改善しあうという場が形成されてくるはずです。
3.仮説・検証はおこなおう
完璧は目指さないとしても折角集めた顧客情報があるのですから、顧客がどんな事を満足し不満に思っているか、主な顧客層は誰なのかを分析してどう対処したら、どのような結果が得られるのか?という仮説はおこなう必要があります。
逆に仮説があるからこそ商品・サービスの拡充やシリーズ化に対して投資することができるはずです。現状に満足することが危険であるということなのです。仮説に基づく実践をおこないがら、その結果を必ずモニタリング(検証)して修正していくことが必要なのです。
この仮説をおこなうにあたっての注意事項として前述の2点を考慮してください。
それでは、次回から機能価値について
2009年6月27日土曜日
どのビジネスモデルが生き残れるのか?(その1)
1.パソコンを代表するモデルの変化
パソコンで昨年から世界を席巻しているのが台湾のASUS社の低価格ミニノートです。パソコンという製品の構成を考えると、ハードとしてCPU,メモリー、ハードデイスク、光ドライブ、キーボード、マウス、ソフトとしてWONDOWSのようなOSとワードやエクセルなどのアプリケーションソフトですね。
1-1.パソコン登場時期
アップルに引き続きWINDOWSを搭載したIBM PCから始まった頃は車1台分の価格で、FDやHD,モニター共に数十万円の価格でした。引き続き、東芝がダイナブックを引っさげてノートPCという市場を作りつつありました。この時期はまだIBMを初め日本でも大手電気機器メーカーが中心とした展開で価格競争もそれほどではなかったと思います。
1-2.DELL登場&世界制覇時期
2000年頃登場したのがDELLで先行するIBM、COMPAQ,日本メーカーを蹴散らし2台目以降の市場をSCMによる在庫を極限に削減した受注生産体制と部品メーカーへの集中発注と外部委託生産によるコストダウンによって世界シェアNO.1を確保していきましたね。日本メーカーはノートブックパソコン市場に活路を残すのが精一杯で、おまけソフトやテレビ機能の追加でなんとか日本での市場確保をしていたというところでしょう。(この時期に日本のパソコンの組立はほとんど中国と台湾に移転し、一部のメーカーがノートPCを日本国内での組立に留まりました。)
一方、ビジネス用途で生き残っていたIBMのPCは中国LENOVOにパソコン事業全てを売却ということで、益々パソコン市場はメーカー名はDELL、日本であっても中国、台湾製に化けてしまいましたね。
1-3.台湾製ノートPCの拡大
昨年2008年から台湾のASUS社によるOSが旧モデルのXPでHDDではなくSEDを搭載しアプリケーションソフトがないミニノートパソコンが5万円を切る安価で参入し、シェアを取られるのを恐れた他の台湾メーカーやHPなど5~6社であっという間にミニノートという市場を作り出してしまいました。
日本メーカーは折角稼ぎ頭であったノートパソコン市場を失うことになるので、参入を控えていたようですが、結局殆どのメーカーが今年2009年が参入しましたね。
ということで次回はこの台湾製パソコンの変化の原因を考えながら、ビジネスモデルの変化を検討し今後どのように変化していくのかを考えていきたいと思います。
2009年6月18日木曜日
コストとプライスからの考察(その5)
1.評価基準について
期待価値を評価するのですから、どの程度だったら良いと判断できるのか?悪いと判断しなければならないか非常に難しいと思われます。単純に「非常に良い」、「良い」、「普通」、「悪い」、「非常に悪い」というように評価は可能ですが、このような評価基準の場合、アンケートに協力して頂く顧客もしくは間接的にアンケートする従業員によって評価のバラツキが大きくなりますね。
2.評価基準のバラツキを防ぐ対策について
評価基準のバラツキを防ぐだけでなく、その評価に基づいてどんなアクションをするべきか?行動に結びつける為に、対策をしなければなりません。この場合、よくおこなわれる対策は「引き続きこの商品(サービス)を購入したい(利用したい)」の場合は「非常に良い」とし、「二度とこの商品(サービス)を購入したくない(利用したくない)」の場合は「非常に悪い」というような例示で判断基準を示してあげることです。このように明確な表記に該当するということはないと思いますが、例示することにより判断のバラツキを防ぐことができます。
もちろん、顧客に自由記述して頂いて分析するということもある訳ですが、今回はある程度のサンプリングの母数があり、継続的に評価してその改善の傾向を判断する為の評価ですので今回は自由記述の場合の判断については除外して考えています。
3.本項についての追記
前回までの測定項目と評価基準を自社で設定するのは中々難しいものです。弊社では成熟度診断という形でベースとなる評価項目、評価レベルをその都度お客様の対象とされる市場や企業規模もしくは立地条件などを考慮してカスタマイズしたものを提案させて頂いております。(以上自社の宣伝でした。)
それでは次回へ
2009年5月31日日曜日
コストとプライスからの考察(その4)
1.顧客に協力を依頼せずに自然に測定する方法
顧客に知られないということで簡単な方法ですが、これは規模が小さい場合や顧客との接客時間が長い場合にのみ有効なものとなります。例えば、飲食業や理美容業などになります。聞く側のコミュニケーション能力が要求されます。「どう、このメニュー美味しい?このカットはどう?・・・」なんて。この場合、問題となるのは記録に残すということです。折角、聞き出しても誰の発言なのかを残しておかなかければ意味がありません。理美容院では顧客の個々のレシピを保管していると思いますが、それに記録として留めるだけでなく分析できるようにしておくことが重要ですね。
2.顧客に協力を依頼する方法
一般的なアンケートがこの方法となります。よく見かける方法が飲食店に置いてあるアンケート用紙です。それより最近目立つのが楽天やYAHOO,アマゾンなどのネットショップで購入した時のネットでアンケートを求める方法ですね。ただし、アンケートにおいては商品そのものの機能価値を問うアンケートも含まれますので、期待価値と切り分けてアンケートの質問項目を分けたり分析したりすることが必要となりますね。この方法の場合はデータを記録し分析するのは適切な方法ですが、依頼するにあたって顧客に何らかのインセンテイブをあげることが、アンケートの回収に役立ちますので、予算をしっかりたてて実施してください。
次回は測定したものの評価ですね。
2009年5月24日日曜日
コストとプライスからの考察(その3)
2009年5月9日土曜日
コストとプライスからの考察(その2)
1.顧客が求める価値は何か?
顧客が商品もしくはサービスを購入するには購入の対象となる物の価値を評価し、その価値を認めることが必要となります。
その価値ってなんでしょうか?ここがプライスを決める一番重要なポイントとなりますが、一番見落とされていることですね。コンサルテイングをしていると特に商品という形のあるものについてその価値を評価していないことが最も見落とされており、プロダクトアウト的な発想に留まっていますね。
2.期待価値について
1)主観性について
この価値ですが機能価値と期待価値の二つに大きく分類されると思います。まず、期待価値について考えてみますね。期待価値は購入する際に商品もしくはサービスが提供してくれるであろう価値のことになります。これは機能価値と異なり顧客の主観に左右されるのが特徴です。
そして、顧客の期待を上回る価値を顧客が感じたらそれこそ”顧客満足度”の充足ですし、リピート受注に繋がること間違いなしです。この期待価値を常に継続的に提供できるかというのが企業継続の最も重要なところです。
典型的な例が東京デイズニーランドではないでしょうか?東京デイズニーランドは幅広い顧客層に対して期待価値を上回るサービスを提供できているのが特徴ですが、一般的な企業では幅広い顧客を満足し続けるということは難しいので、対象となる顧客に対してのみこの期待価値を超える商品やサービスを提供することにより差別化を図ってニッチトップもしくはオンリーワン企業となるのが現実的です。
2)収益性について
この期待価値を上回ることによって商品もしくはサービスのブランドが形成されますが、決してこの期待価値というのは高い価格や高収益性を約束するものではありません。例えば、古くなりましたが100円ショップが良い例です。何でも100円で購入できることで消費者の期待価値を上回ってきたわけですね。もちろん差別化により薄利多売の事業形態であっても絶対額が大きければ企業としての事業の継続性については問題ありませんね。
次回は機能価値ではなくこの期待価値をどう高めていくかについて考えたいと思います。
2009年5月4日月曜日
コストとプライスからの考察(その1)
1.コストについて
コストを定義していこうとすると、原価という言葉が最も近いと思います。製造業の製品であれば原材料、加工費、運賃、梱包費などが原価にあたりますし、理美容などのサービスであれば時間当たりの賃金、電気水道代、家賃や消耗品費などが原価にあたります。原価といっても製品のように変動費(原材料など)が主体の場合とサービスのような形のないものですと固定費(人件費など)を按分した形で計算する場合で大きく原価の概念が変わってしまいます。
また、製造業といっても委託加工を主体の企業であれば、材料は支給となってしまいますので、変動費よりも固定費が原価要素となってきます。
すなわち、物という形があってもなくても顧客という消費者に販売する(提供する)為にかかる費用全てをコストということになります。
2.プライスについて
プライスを定義すると今度は売価ということになりますね。消費者である顧客に物もしくはサービスを販売する(購入してもらう)価格となります。コストが原価要素の積上げであるのに対して、プライスは顧客によって一元的に決まってしまいます。
ところが、顧客によって一元的に決まるといっても、提供者が決めることができるのが面白いところです。公共事業以外は提供者が売りたくない顧客に売らなくても良いという選択権を持っているからです。
ということで次回はより深く考えていきたいと思います。
2009年4月25日土曜日
探偵小説とコンサルティング(その3)
本題に戻って探偵小説とコンサルティングとの差異についてお話したいと思います。
1.課題を解決するのはコンサルタントではない
探偵小説の場合は事件を解決するのは探偵ですが、企業の課題を解決するのはコンサルタントではありません。課題を解決するのはコンサルタントを依頼した企業自身となります。コンサルタントは課題に潜む真因をにらみながら解決策を仮説検証していきますが、実行はできません。
成果報酬型のコンサルティングであればコンサルタントが実行することはあるかもしれませんが、永久的にコンサルタントが依頼主である企業の代行をする訳にはいきません。コンサルタントは企業のアウトソーシング先ではないからです。
2.課題解決をリードするのが主要な役割
課題の解決をしませんが、企業の課題解決を支援しリードしていくのが逆にコンサルタントの主要な役割となります。プロジェクト管理も支援業務のひとつになりますし、企業内部に居たのでは組織の関係上判っていても指摘できない内容を外部の立場の人間としてえぐりだし、場合によっては(多くは)根回しに奔走したりしていくことになります。まさしく、企業内部の人間よりも外部環境、内部環境に精通し解決の方向にリードしていくわけです。
企業にはコンサルタントを門前払いしているところもありますが、外部からしかできないことがあることを認識することも必要ですね。
3.活動を定着させなければコンサルタントとして失格
コンサルタントに活動を依頼しても継続的に何年も続けていくことは企業にとっての経済的な負荷は大きいものです。したがって、プロジェクト期間が終了したならば自社の力のみで課題解決を最終的に実行することが必要です。この為にはプロジェクトの活動を定着させ継続的に課題解決に向けて進める必要があります。この定着化の方法もコンサルタントが実施しなければなりません。
私はいつもプロジェクトを開始する時点で終了した後(自分が抜けた後)、依頼主である企業がどうこの活動を定着していくことができるかどうかを常に考えています。特に、企業の「人」に着目していきます。「人」の腹に活動を落として活動を定着させる為にどうするか?ということですね。
活動が終了して「活動報告書」というドキュメントファイルを納品して終了というのではコンサルタントとして失格ですね。
本テーマは今回で終了し、次回は別テーマで再見!
2009年4月12日日曜日
探偵小説とコンサルテイング(その2)
2009年4月4日土曜日
探偵小説とコンサルティング(その1)
まず、探偵小説について考えてみたいと思います。
1.探偵小説とは
推理小説と区分したのは推理小説が海外もそうですが、日本においては特に森村誠一氏以降犯罪を引き起こすにあたった動機に着目し、人と人が絡み合う運命的なところを主眼とした社会派小説という色合いが濃くなってきたからです。
すなわち、探偵小説とはコナンドイルや江戸川乱歩のように犯罪を引き起こした犯人探しの妙に主眼を置いたものと定義させて頂きます。(もちろん、この定義は経営コンサルティングと比較する為に私が定義した個人的なものですから、御容赦願います。)
2.探偵小説における手法について
取り敢えず探偵小説というものを判り易くする為に定義させて頂きましたが、手法について述べたいと思います。ただし、ここで説明したい手法というのはトリックや謎解きの手法についてではありません。
例として、ホームズのものを取り上げさせて頂きます。(全世界で一般的に読まれているものですし、探偵小説としては最も有名ですから。もっとも一番の理由は短編で直ぐ読みきれるものが多いので展開が掴み易いからです。)
犯罪がおこってからもしくは依頼人からの依頼があってからのホームズの手法をみてみましょう。
3.ホームズの手法について
1)日頃の情報入手
ホームズは主要な新聞を数誌購読して事件や尋ね人など犯罪にかかわりそうなものを常時チェックしています。(犯罪以外は全く興味はありませんが)
犯行現場に証拠となりうるものの情報入手。現在の犯罪捜査でも実行されている分析ですが、例えば足跡として残る土やタバコの吸殻の種類、毒物による反応についての情報を常に入手していますね。
2)犯罪もしくは依頼人の情報分析
よくホームズは依頼人やワトソンがどういう状態であったかを推測して驚かせることが多いのですが、依頼人の表面に現れている事象の観察による情報入手をしっかりしていますね。更に、ヒヤリングにおいては本人に確認しながら場所の情報や異常な行動の有無を確認して情報入手しています。
3)暗転(仮説の立案と裏づけ)
その後にホームズはワトソンの前から消えたり、別の事件に関わったりして何もしていない状態になります。舞台での暗転と同じく何をやっているのか判らないが、後で謎解きをするときに解説してくれますが、この暗転時に仮説を設定しその裏づけ活動をおこなっていますね。
4)急転(仮説検証と別の仮説の急浮上)
ホームズが再登場して活動を始めるのですが、後一歩のところで急展開します。別の仮説に気づいて物語が進展します。行き詰ったときに気づかなかった別の仮説を思いつくわけですね。そして、そのまま一気に解決(もしくは失敗)に終わることになります。
というところで次回へ
2009年3月29日日曜日
商店街の活性化について(その9)
周りの店舗がシャッターを降ろしっぱなしになったら、いくら個々の店で繁盛しても継続は難しくなります。
ということで、今回でまとめとさせて頂きたいと思います。
実際にコンサルの現場に入りますと意見は言い出すが金はださない、活動に協力しない事業主がたくさんいるわけです。また、繁盛店がでてくると妬みやっかみやらで、商店街のお金を勝手に流用しているなどとのクレームがでてくるので大変です。
したがって、活動を興している事業主1軒だけでは難しいのですが、少しずつ活動を理解し参加してくれる事業主が集まったらその複数の事業主だけでもある程度強引に全体を引っ張っていくしかありません。そうして全体に活性化していれば、活動せずに廃業された店舗があっても、買い取って進出される事業主がでてきます。
街に魅力がでてくれば顧客だけでなく事業主も集まってきます。
「もっとお客を増やすにはどうすれば良い?」と質問されることはありますが、必ずといっていいほど「まず、動いてください。動かなければ誰も来ませんよ。」と回答しています。もちろん、簡単にできること(例えば店の前を毎日水掃除するとか、シャッターのペンキを塗り替えるとか)から始めてることです。
もちろん、直ぐお客さんが増える訳ではありませんが、それで初めてのお客さんが一人来るだけでも儲けものではありませんか?
2009年3月21日土曜日
商店街の活性化について(その8)
1.簡単に始めること
まず一番大事なことはまず簡単に始めるということです。店舗そのものを改装したり、教室を始めようとしたら、それなりの設備投資が必要です。WEBサイトになるとパソコンさえあればともかく何とでもなります。パソコンは今の時代会計処理などで1家に1台は必ずあるものですから、夕食後や休日の空いた時間を使って、パソコン雑誌を片手に簡単に始めてみましょう。見栄えが悪いとか趣味に走ってなんだか訳が判らないと言われても、「やらないよりはやった方が良い」という気楽な気持ちで始めることが重要です。
2.ブログを利用すること
簡単に始めるといってもパソコンに対してアレルギーがある方が多いと思いますので、ブログから始めるのが手っ取り早いかもしれません。WEBサイトを開設しても、毎日の更新は大変ですし、大変だから更新しなくなってしまうので、いずれにしてもブログは併設することになります。YahooやGoogleには簡単にブログを作れる仕掛けが用意されていますので、書式もテンプレートを使ってまず作ることができます。
3.興味を持ってもらうこと
ともかくWEBサイトを作成してみて慣れてみたら、そろそろ営業ツールとしてWEBサイトを使ってみましょう。ネットというたくさんの方が調べて見ることができる道路に自社の看板を立てるのと同じことですから、看板をみて入ってもらうことが必要ですね。看板として機能する為にSEO対策とかPPC広告とかアフェリエイト広告とかがなされているわけですが、折角見にこられた顧客に実際の商店と同様に長く滞在してもらう為には興味を持ってもらうことが必要ですね。商品の写真だけでなく店員さんの社員の他に「今週の一押しメニュー!」などの変化を加えたりすることが必要です。
4.購入してもらうこと
興味を持ってもらった後にはもちろん自社の商品を購入してもらう必要があります。ただし、楽天やYahooにすぐ出店する必要はありませんよ。自社の店舗に来てもらっても良い訳ですから、その仕掛け(マップや道順表示)をちゃんとおこなっておきましょう。カーナビが発達していますから住所と電話番号で十分かもしれませんが、WEBサイトでその位置が簡単に判るようにしておくことがやはり必要です。お客様に来店して頂くわけですから当然ですよね。
WEB上で購入して頂く場合は自社ではクレジットカード決裁が難しいと思います。この場合は取り敢えず、振込み後発送とか自社の入金が確実に確保できるようにするか、楽天もしくはYahooに出店してWEBサイトからリンクを張って誘導することになります。この場合はマージンを考えて売価を設定しておくことが必要です。かなりのマージンを取られることを覚悟しておくことが必要です。売れても赤字が続くことになってしまいますから注意しましょう。
5.フォローすること(リピート顧客になってもらうこと)
実際の店舗でももちろんそうですが、顧客にリピーターになってもらい口コミで更に来店者数を増やすことが必要ですから、大事なことは売りっぱなしにしないことです。その為に、定期的にメールマガジンを流したり、購入ポイント制をもうけたり、会員登録をしてもらったり他社に浮気をさせないようにすることが必要です。ネットを利用した場合は実際の店舗より顧客が浮気をする確率が非常に高いのが現状です。
ということでまた次回
2009年3月18日水曜日
商店街の活性化について(その7)
WEBサイトを中心に述べていきたいのですが、店そのものについて当たり前のことですが簡単に整理させて頂きたいと思います。お店といっても立地条件は簡単に変えるわけにはいきませんから、現状の立地条件のままどうあるべきかを考えてみたいと思います。商店街全体が寂れていても個々の店でどれだけ来客者数が増えるように努力しているかどうかが重要ですね。対象顧客者層に合わせて商品の品揃えをどうするかについては店の経営戦略の問題ですのでの、今回は触れません。
1.顧客が立ち入り易い環境設定である
道路を歩いているもしくは車で通りかかった顧客を店に誘導しなければなりません。汚い暗いお店では食欲もおきませんよね。骨董屋さんであれば暗くてジメジメしていたほうが掘り出し物を期待する顧客が飛び込んでくるかもしれませんが、一般的にはそうではありませんね。
したがって、店は照明が明るくなっているか、店の塗装やシャッターに錆びはないか、店の周りはきれいに掃き清められているか、ということが顧客が立ち入り易い環境条件ですね。隣や周りの店が休業や廃業していたら余計に広範囲に清掃することが必要ですね。
2.顧客の滞留時間を増やせる環境設定である
立ち寄られても直ぐ入って直ぐ出られたのでは購入まで至りませんよね。業種業態によって変わりますが、顧客の期待する商品が直ぐ見つかるかどうか?もしくは商品のバラエテイが豊富で顧客が選択できるかどうか?など顧客が店で滞留する時間の工夫がされていることが重要です。ドンキホーテの場合は顧客にわざと商品を見つかりにくくして、なお且つ意外性を提供して顧客の滞留時間を増やしていますが、コンビニでは逆に直ぐ商品が見つからないと困りますね。
また、レジの位置や商品の陳列ケースは顧客の動線を意識した配置になっていますでしょうか?古書店なんかでは店の奥にレジがポツーンと店番と一緒にありましたが、こんなレイアウトは最悪ですね。店員に見張られていると思うだけで顧客は居づらくなってしまいます。レジは決して入口を監視するような場所に置かないことですね。
3.顧客に対して商品の説明ができている環境である
コンビニを除いてある特定の商品分野に絞られた商品を販売している場合、その商品を説明できるかどうかが重要です。もちろん、しつこく顧客に付きまとえば嫌われて直ぐ店を出られてしまって元も子もなくなります。最近よく目にするのが本屋での手書きの書評ですね。顧客の迷いに対してコメントを表示であれ、店員の言葉であれ説明ができるかが重要です。店の商品戦略によってきますが、基本的に店の商品の専門性が少ないとリピーターである顧客は増やせませんから、その店の得意分野である商品については知識が豊富であることが必要とされますし、逆に詳しくないと商品の仕入自体もできないですね。
ということで次回はWEBサイトについて
2009年3月9日月曜日
商店街の活性化について(その6)
1.対象とする顧客を掴むこと
「これだけやったのに。客が全然来ない。」と嘆く前に、まず自社の顧客は誰なのか?そしてその顧客はどこにいるのか?を考えなくてはなりませんね。製造メーカーのコンサルティングをおこなっているとプロダクトアウト的な発想からマーケットインの発想への転換をおこなってもらうのが最も重要なのですが、商店にとってはもっと顧客の期待に応える品揃えをできるか?というマーケットインの発想になってもらう必要があります。
馴染みの顧客の顔を思い浮かべるだけでなく、この顧客は何を自社に期待しているのか?を聞いてみたらどうでしょうか?そのなかで自社へ同じような期待をしている顧客層(=市場)はどこで、どこに住んでいるのか?などを分析してみることが必要となってきますね。
2.自社の方針と実行計画の立案
顧客分析ができたらこの対象となる顧客の動向を調査し、その顧客の期待の応えて自社はどうすべきなのかの方針を立案することが必要です。何でも良いのですが、この方針を基軸として事業活動を推進していくことで様々な変動があってもぶれずに進めることが可能となってきます。方針を立案したら次に実行計画を立案しなければなりません。何をするにも「人物金と時間」が必要となってきます。
3.進捗管理
農商工連携を支援させて頂いた小売店さんは毎朝自分の考えをまとめる時間を早朝というか深夜なのですが起きたらすぐ1時間半ほど取られて後に日常の事業活動を実行されています。日々の実践と日々の反省に基づく再実施というPDCAを早く回し実行計画の達成をすることが必要となってきますね。
4.手法について
方針、実行計画の立案、進捗管理は基本原理として実施してもらうことが必要なわけですが、個店として集客する活動については2つあります。この2つを組み合わせて使うことにより集客し個店としての活性化を図ることが必要です。
一つは店そのものですが、もう一つはWEBサイトというネットを利用した取り組みとなります。この二つの手法ですが、実行計画に基づいてまずできることから簡単にスタートすることが必要です。簡単なことから実施することによってリスクも抑えられるし、反省も直ぐできますね。大きく実施するとその成果を確認するにも時間がかかりますし、費用というリスクも大きくなります。
それではこの二つの手法について次回へ。
2009年2月26日木曜日
商店街の活性化について(その5)
1.補助金頼りは止めよう!
まず、最も大切なのは行政の補助金を当てにするな!ということから始まります。何故なら補助金の範囲内でしか施策を考えなくなるからです。あくまで補助金は目的の為にその一部を利用するものです。活性化の事業を立ち上げようというステップでは使うのも手ですが、頼り切らないことが肝要です。
2.まず自ら考えよう!
補助金もそうですが商店街という組織での活動を待つのではなく、まず自社から売上を拡大する為、お客様を増やす為にはどうすべきなのか?を考えることが重要です。ただし、考えるときに重要なのは現状から離れて高所から自社(店)はどうあるべきかなのかを考えることです。
どうしても日々の商いに目を向けてしまいがちですが、現状の課題から考えをスタートしたのでは良い改善策はでてきません。
3.自ら計画を立案してみよう!
考えた結果としてでてきた「あるべき姿」と現状のギャップを把握したら、当然対策をうたなくてはなりません。といって、自社の有限な資源(人、物、金)の範囲でその対策を実施することになりますから、費用対効果を考えて優先順位付けや日程化という計画を立案しなければなりません。もちろん、1年ではできないが、長期的に実施しなければならないことは現状の収益から蓄えておくことも必要となりますね。
4.まず自ら実践してみよう!検証してみよう!
計画を作成したら実践しなければ全く意味がありません。計画段階でのポイントですが、まず小さな成功事例を積んでいくことが重要です。簡単に実施できて評価できるものをまず実践することにより、成功しても失敗しても、その成功原因、失敗原因を評価することで軌道修正し、成功へ導いていくことです。成功を繰り返すことにより計画した仮説の有効性を検証することができ、1年や中期での期間での成功へ結びつくことができます。
5.商店街への展開へ
こうして自社で成功し売上のアップや来客者数の増加を実践できたら、商店街の友達を増やすことになります。何が言いたいかというと、個店で成功したからといって、直ぐに商店街全体の活動に結び付けても駄目で、まずライバル店であったとしても同じような努力をしている店と友達になって競い合ったり支援しあったりしようということです。この友達の輪が増えていく段階で更に成功事例を出し続けていくことが必要です。
それではまた次回!
2009年2月15日日曜日
商店街の活性化について(その4)
1.線状の発展構造
道路に沿って店舗が出店されますので当然線上に商店街が延びていくことになります。商店街が延伸していくと、主となる道路の裏側にも街が形成されていくことになります。商店街の終点にベッドタウンとなる宅地があれば問題ありませんが、商店街が通勤・通学の為の中継点として位置づけられている場合は街が深いと顧客が入りこまなくなってしまいます。したがって、起点からある範囲内で円もしくは幅を持ってに展開していけば良いのですが、道幅が同一ではないのと店が計画的に出店されるのではありませんので、どうしても線上に店舗が形成されてしまいますね。さらに、この為、商店街が形成され発展し始めた時点では顧客は徒歩もしくは自転車での買い物でしたが、自動車主体の買い物になった現時点で駐車場のスペースを確保できないという問題も引き起こしています。これでは益々商店街は寂れていく一方ですね。
2.サービス提供時間構造
やはり交通機関との連携構造は最重要課題です。交通機関の運行時間に商店街が顧客に対してどんなサービスを提供できるのか?ということになります。交通機関が運行している時間で空いている店がコンビニだけでは全く魅力がない商店街ですね。もちろん、この運行時間帯全てに同一のサービスを提供していなくても良いのです。(極端にいうと日中だけ夜間だけを中心としたサービスを提供することでも構わないわけです。)地方の商店街では公共の交通機関の運行時間が短いだけでんく、運行間隔も長い場合が多いわけですが、その間の時間に提供するサービスが欠如した商店街が多い現状をみると改善の余地はたくさんあると感じることが多いです。
問題構造はこんなところで、次回から改善していく為の考え方、取り組み方について考えていきたいと思います。
2009年2月11日水曜日
商店街の活性化について(その3)
1.都市への人口移動と消費行動の変化
東京、大阪などの大都市ではもちろんですが、地方でも県庁所在地などの都市へ農村の人口移動が始まり、製造業の成長に伴い加速化していきました。人口の集中だけでなく、所得の向上や余暇時間の減少に伴って自分で作ったりするよりも消費へ方向性が変わってきました。
この結果、ともかく傍にある商店から必要なものを購入するもしくはサービスを購入するということになり、止まらない人口増に合わせて仕入さへすれば販売できたわけですね。
まだ、自家用車を購入できるほどの収入増はない時代ですね。
2.ベッドタウンとスーパーマーケット
多摩ニュータウンに象徴されるような新興住宅地の開発と共に勤務先である工場やビジネス街からかなり離れたベッドタウン駅周辺には小さな規模の商店が軒を連ねてきて、人口急増の恩恵を更に受けてきたわけですが、ほぼ同時発生的にスーパーの相次ぐ出店が始まってきましたね。
また、自家用車を購入するほどに収入が増えてきて、団地でも駐車場スペースの大幅な拡張工事も始まってきたわけです。このあたりから商店街の勢いがとまり始めたといえるでしょう。成功の頂点=転がり落ちる転機でもあるわけですね。この時点では商店街に買い物にくるお客さんは買い物籠に入る程度で毎日購入していたのですね。
3.大都市圏集中、人口減少、大規模店舗出店
都市への集中が止まらず益々首都圏へ人口が集中し、地方の中核都市を素通りして農村から人が居なくなってしまっただけでなく、ベビーブーム後の政策的な人口抑制や教育費の急騰や生活観の変化により結婚年齢の上昇など日本の人口が老齢化だけでなく、減少局面に転じてしまいました。
更にモータリゼーションの拡大を見越した大規模なスーパーマーケットの出店や専業スーパーなどの出店により、商店街の客足を吸い取ってしまったわけです。お客さんの購入頻度も週に1回自家用車でまとめ買いと変わってきたわけですね。商店街はその立地上駐車場を置くスペースもないので、益々受注機会を減らしていったわけです。
商店街の商店の経営者も人口減少と老齢化の波を同時にかぶっていて、売上の減少と共に家業としての商店経営の承継にためらい、商店街を再度活性化しようとするエネルギー自体を失いつつあるようです。
当たり前のような話をつづっていきましたが、目の前の事象を整理していくことは変革に際しては重要なことです。整理するフレームワークをとらえ更に変革すべき対象の特殊性を掴めればおのずと施策は決まってくるものです。 ということで次回。
2009年2月8日日曜日
商店街の活性化について(その2)
1.全体統制上の課題について
振興組合化していない場合はもちろんですが、振興組合として活動されている場合も全体統制が非常に弱いのが課題です。
中小企業は単体事業者であっても、この全体統制が不十分である場合が多いのが現状です。すなわち、現状のオペレーションを主体とした場当たり的管理が主体となっており、企業としての経営ビジョン実現に向かっての中長期的でかつ全社を串刺しにした統制が不十分です。
商店街においてはこの個々の中小企業がおこなっているオペレーションレベルの統制は特に商店街全体の統制に基づいて実施されないと商店街を構成する個々の企業・事業主の営業活動を阻害することになりかねません。
2.統制機関の構成上の課題
商店街の役員の構成が課題となりますが、理事会として機能できているかどうかというのが一番の問題となります。商店街自体がどうしても異業種による寄り合い所帯ですから、業種によって着目される対象が異なりますので、どう商店街全体として共通できる課題を設定し、取り組みができているのかが課題となります。
理事会で色々話し合ったのはいいのだけれど結論はでていないし、議事録もできていないということでは理事会が機能しているとは言えませんね。理事会の参加率が悪ければ、なお更です。参加しなかった理事が次の理事会で決定事項を蒸し返したりしていませんでしょうか?
ただし、理事会が特定の事業者に牛耳られ専横されているのでは、別の面で課題となります。
3.統制コミュニケーション上の課題
理事会の議題や決定事項についての情報共有や衆知徹底はどうなっているでしょうか?月単位での広報誌や回覧板で案内では心もとないですね。理事会と構成員たる組合員との間のコミュニケーション方法やツール、コミュニケーションの回数、頻度が少なくはないでしょうか?パソコンや携帯を使いこなす方が不足していると思いますが、商店街内部の問題だけではなく、商店街の顧客との関係もITツールへの依存が大きいのですから、使いこなすことが必要となりますね。
次回も課題について軽く述べさせて頂きますね。
2009年2月2日月曜日
商店街の活性化について(その1)
商店街のシャッター通り、空き店舗等々商店街の地盤沈下が言われて久しい状況です。国による支援策もあまり効果がでていないようですが、繁盛している商店街もあるのは事実です。
どこでこんな差異が発生したのでしょうか?また、これからの商店街はどうあるべきどう進んでいけば良いのでしょうか?
まずその課題構造を考えてみましょう。
1.事業構造から
商店街ですから、個々の商店から構成されます。すなわち、全ての事業主が異なる地域的な連携体となります。当然、業種業態で競合となる商店もあったり全く競合しない商店の関係でもあります。
したがって、商店街としての事業統制は成立できていません。ひとつの事業体であれば、個々の商店の配置変更や業種変更も大型店舗のテナントのように可能ですが、それはできない相談ですね。組合化している商店街もありますが、個人事業者の利害関係を調整しきれていないのが現状です。
2.歴史構造から
そもそも商店街は電車の駅、古くは宿場町、神社仏閣の門前町などから発達した歴史があります。戦後の成長期昭和30年代から昭和40年代にかけて発展してきたもので、通勤での行き返りに購入するか主婦が買い物籠で毎日買いに行く近所のお店屋さんという形ですね。
これが昭和40年代後半からスーパーをはじめとする大規模店舗の進出などによって顧客が流れたことや、購買のスタイルも冷凍庫や車でのまとめ購入と変化することにより平日需要自体が少なくなったことによって急激に衰退していったわけです。首都圏はまだましなほうですが特に地方での商店街の衰退は厳しいもので午後7時を過ぎると開いている店がほとんどないというのが現状です。
3.地域構造から
歴史構造的な発展から駅や大規模施設と住民(サラリーマン)との間に物理的に位置することになります。したがって、通勤通学時間帯にしか商売の受注機会がないということになります。駅からバスもしくは徒歩、自転車への乗り換え時間帯ということになりますが、往路では買い物という行動は起きませんから主体は帰路になります。この帰路の滞在時間を商店街全体で増やす工夫がされていなければ、本当にシャッター通りにならざるを得ませんね。
事業構造、歴史構造、地域構造からみてどうしても寂れる理由しか思いつかないのが商店街の実体ではないか?と思います。それではどうしていくべきでしょうか?それはまた次回に。
2009年1月18日日曜日
受注設計生産型製造業の付加価値アップ(最終回)
しかしながら、現状を確認するとサブプライムに始まった米国発の不況は全世界を巻き込んでしまい、超優良企業であり日本を代表する企業でもあるトヨタでさえ2兆円の利益がたった1年で吹き飛びそれどころか赤字となってしまいました。
世の中が不況になると設備装置が主体である受注設計生産型製造業がいち早く発注キャンセルや納入延期となり会社の収益を直撃してしまいます。
また、こんな状況下では数少ない商戦も競合会社での値引き合戦、限られた発注予算の中で営業利益ではなく限界利益を出すのが汲々という状況に追い込まれています。
逆に、今こそ企業の矛先を将来を見据えた商品開発に注ぐだけでなく、業務機能を見直しし「あるべき姿」に向けた業務改善活動に時間を割くべきと思います。
草むしりやペンキ塗りでは従業員のモチベーションはあがりません。商品開発はごく限られた人材しかできませんが、業務機能の見直しによる業務改善活動は多くの従業員を巻き込んだ活動とできるはずです。
前回までの改善策を実行責任者を決め、目標値とスケジュールを定めて活動を開始していくべきと思います。活動を遂行する上でのポイントは集団(グループ)活動です。衆知を集めるだけでなく、活動を推進していくなかで将来の幹部候補生を見出し、更には他社に先駆けて不況状況を打破することが叶となるかもしれません。
もちろん、全社横断的な業務改革をこの機にしかけることも可能ですが、限られた資源の中で成果を確実に出していくことのほうが進めやすいと思われます。
例えば、設計部門で部品構成表を整理し、設計標準ユニットを作成し共通化設計によるコストダウン推進を検討することなど、進め方さえ理解すれば自社の資源だけで活動を推進していくことが可能です。
まず、今日から始めましょう!
2009年1月10日土曜日
受注設計生産型製造業の付加価値アップ(第17回)カスタマーサービス管理
まず、このカスタマーサービスは従来アフターサービスと言われていた領域のものであり、製品販売後の顧客支援となります。企業としての利益をだしながら、顧客の満足度を高めることが重要なポイントになります。製品そのものより形のないサービスというところに力点がおかれるところに、製造業での管理の難しさがあります。すなわち、この点においてはサービス業の事業管理と重なりますが、判り易くする為に保守・消耗品というハード系のサービスと修理・改造というソフト系サービスに分けて説明したいと思います。
1.保守・消耗品サービス
1-1.保守・消耗品サービスの前提
インクジェットプリンターを例にとるとインクや紙となりますが、このサービスの前提となるのは顧客が保守・消耗品を製品の使用において交換できるし、交換することを理解していることが前提となります。特に、受注設計型製造業において課題となるのは毎回設計仕様が異なりますので、保守・消耗品となるものをできるだけ共用しておくことが必要となります。
1-2.保守・消耗品管理
生産設備で使用されていることが多い受注設計型生産された製品は、保守・消耗品が交換される期間は生産ができないということになります。したがって、タイムリーに交換できることが必要です。顧客にこの在庫をもってもらうことは必要ですが、全てを在庫化してもらうことは困難です。なぜなら、消耗品のように短期間で交換するものは別として、保守品は数年に1回の交換となるからです。
したがって、保守品については顧客に代わって自社で在庫を保管することになります。この自社の在庫のストックポイントを輸送リードタイムを考慮して確保し在庫計画を立案し管理することが重要となります。
また、保守・消耗品の保管においては寿命を考慮しなければなりませんし、特に購入品においては製造元の生産中止を管理しておかなけばなりません。(生産中止品の代替品が互換性のある場合は良いのですが、そうでない場合がありますので、この場合は過去の交換実績や製品の累積出荷台数、破棄台数を考慮して在庫化する必要があります。)
2.サービス修理管理
修理といっても顧客現地での出張修理と引き取り修理の二つの場合があります。引き取り修理は考えにくいかもしれませんが、ユニットでの消耗品交換や修理などの場合がありますね。
保守・消耗品と同じというかもっと厳しいしのですが、製品が修理の必要性があるということは定期的なメンテナンスでの休業時期であれば良いのですが、顧客にとっては装置が停止しているという緊急事態になります。いち早く稼動できるよう復旧しなければなりませんので、故障原因を分析し部品交換などの対処が必要となります。
この復旧リードタイムを短縮するようにサービス拠点の設置やサービス要員の教育、前項の保守消耗品在庫設定が必要となります。すなわり、「サービス拠点を含めたサービス体制企画」、「サービス要員育成計画」、「保守・消耗品在庫計画」の継続的な立案が必要となります。新製品開発の情報や生産出荷の計画や実績、顧客での製品廃却などの情報をベースに継続的に中計をベースとして年次で計画しなければなりません。
また、個別装置の履歴をデータとして蓄積し、出荷から顧客での移設や廃却までの部品交換や修理などの履歴をいつでも検索できるデータベースの構築が不可欠となります。リアルタイムで稼動管理することは顧客の情報管理上の制約があるかもしれませんが、メーカーとしての責任は売上時点から始まるということを忘れてはなりません。
カスタマーサービス管理について概略述べさせて頂きましたが、次回はまとめということで・・・。
2009年1月6日火曜日
受注設計生産型製造業の付加価値アップ(第16回)調達管理
1.予算管理
調達費用はそのまま企業からキャッシュとして出て行くものです。当然、売価に対応してあるべき調達費用は決まってきます。少なくとも、調達費用が売価を越えてしまえば、企業は限界利益さへ出せなくなってしまいます。
現在、世界的な不況下にありますので、数少ない商戦で競合企業に対して勝ち残る為にはコスト競争能力を鍛えるしかありません。予算管理で如何に利益を確保するかが、今まで以上に重要となってきます。直前までの原材料高もこの不況と円高で調達有利になっているのですからこの機会を十分に活かすことが必要です。
2.調達市場管理
予算管理だけでは長期的なコスト競争力の維持はできません。既にこのブログでの資材調達でのコストダウンで述べさせて頂きましたが、量産品のように繰り返し生産するものと同様に調達市場管理は重要です。どうしても生産の変動に合わせて調達先を開発しては取りやめたりの繰り返しをしていると、焼畑農業のようになってしまいます。
すなわち、安定的な調達ができなくなるということですね。仕入先にも体力をつけてもらってVE,VA提案をして自社へのコスト低減に協力できるように指導することが必要です。受注設計生産型企業の多くは組み立て型の製造業で自社で加工設備をもっているところが少ないのですから、如何に安く安定的に調達できるように自社の調達市場を育成できるかが、コストの継続的な低減能力を保つ為のポイントとなります。
量産品と異なり調達モデルによる調達については同一部品の調達量や調達機会数が少ない為、受注設計生産型製造業には適合性が低い為、案件単位での予算管理に重きを置いたほうが良いと思われます。
3.部品構成管理から上流管理へ
量産品と異なり受注設計生産型製造業では毎回調達するものが異なっています。設計変更というよりも、設計する品番そのものが異なっています。設計での問題となりますが、受注設計生産型での設計では部品表や図面だけで部品構成表を作ることが少ないのが課題です。
部品構成表を作成することによりそれを再利用することが可能なのですが、これを作成していないが為に図面違いでほとんど同じ仕様のものを高く購入することが非常に多く発生しています。
これを防ぐ為に調達部門も設計出身者を異動させて部品構成そのものをチェックし、無駄な図面購入となっていないかをチェックする必要ができてきます。
要は、調達部門は積極的に設計部門に入りこみ上流でコストを抑えるという活動をしなければならないということになります。量産品と異なり繰り返し性は低いのですが、設計部門の責任とせずに設計部門と協調して無駄な設計によるコスト増大を如何に抑えていくかというのが、資材調達部門の役割となるはずです。
新年早々調達管理でしたが、次回はアフターサービス管理を述べたいと思います。